~大腸がん予防・生活習慣病予防のために、まずは「自分の腸」を知ることから~
「最近、便秘やお腹の張りが気になる」
「食生活が乱れている」
「健康診断の数値が少しずつ気になってきた」
「将来の大腸がんや生活習慣病を予防したい」
このような方に、ぜひ知っていただきたいのが腸内フローラです。
私たちの腸の中には、非常に多くの細菌が生息しており、その集まりは「腸内フローラ」と呼ばれています。
近年、腸内細菌と食生活や生活習慣、さらにはさまざまな疾患との関連について研究が進んでいます。
そこで、自分自身の腸内環境を知り、日々の食事や生活習慣を見直すきっかけとして活用できるのが、**腸内フローラ検査「Flora Scan®(フローラスキャン)」**です。
腸内フローラは「健康」とどのように関係しているのでしょうか?
腸内にはさまざまな種類の細菌が存在し、それぞれが複雑なバランスを保っています。
食生活、運動、睡眠、ストレス、年齢など、さまざまな要因によって腸内細菌の構成は変化します。
近年では、腸内細菌と
- 便秘・下痢などのお腹の症状
- 肥満・体重管理
- 糖代謝
- 脂質代謝
- 免疫機能
- 大腸の疾患
などとの関連について研究が進められています。
つまり、腸内環境を知ることは、自分自身の食生活や生活習慣を見直すきっかけの一つになります。
Flora Scan®(フローラスキャン)とは?
Flora Scan®は、便を採取して調べる腸内フローラ検査です。
日本人を対象とした腸内細菌叢のデータベースをもとに、腸内フローラを5つのタイプに分類し、腸内細菌の特徴や食生活との関連を確認します。
京都府立医科大学、摂南大学、株式会社プリメディカによる共同研究をもとに開発された検査で、日本人1,803名の腸内細菌叢データを用いた解析が行われています。
検査結果では、自分の腸内フローラのタイプだけでなく、注目される腸内細菌の割合なども確認することができます。
そして、その結果をもとに、**「どのような食生活を心がければよいのか」**を考えるためのヒントを得ることができます。
大腸がん予防のためにも「腸の健康」を考える
大腸がんは、日本人にとって非常に身近ながんの一つです。
大腸がんの予防を考えるうえでは、バランスのよい食事、適度な運動、適正体重の維持、飲酒や喫煙などの生活習慣を見直すことが重要です。
腸内フローラについても、大腸がんを含むさまざまな疾患との関連が研究されています。
ただし、ここで大切なのは、
「腸内フローラ検査を受ければ、大腸がんが見つかる」わけではない
ということです。
Flora Scan®は、大腸がんの診断や早期発見を目的とした検査ではありません。腸内フローラと疾患との関連性を参考にしながら、食生活や生活習慣を見直すきっかけとして活用する検査です。
大腸がん予防で最も大切なのは「大腸内視鏡検査」です
腸内環境を整えることと同時に、大腸がんの早期発見・予防のためには、適切な検診や大腸内視鏡検査を受けることが重要です。
特に、
- 便潜血検査が陽性になった
- 血便がある
- 便通の変化が続いている
- 大腸ポリープを指摘されたことがある
- ご家族に大腸がんの方がいる
- 以前、大腸ポリープを切除したことがある
という方は、腸内フローラ検査だけで済ませるのではなく、必要に応じて医療機関で大腸内視鏡検査を受けることが大切です。
大腸内視鏡検査では、大腸がんそのものを発見するだけでなく、将来がんになる可能性のある腺腫や一部の鋸歯状病変などのポリープを発見し、必要に応じてその場で切除することができます。
「腸内フローラを整えること」と「大腸内視鏡検査を受けること」は、目的が異なります。
腸内フローラ検査は日々の生活習慣を見直すために。
大腸内視鏡検査は、大腸の病気を直接確認するために。
それぞれの検査の特徴を理解して、上手に健康管理に役立てることが大切です。
生活習慣病予防にも「腸」を意識した生活を
腸内環境は、毎日の食事や生活習慣の影響を受けます。
腸内フローラ検査をきっかけに、
食事
野菜、果物、豆類、全粒穀物など、食物繊維を含む食品をバランスよく取り入れる。
運動
無理のない範囲で、ウォーキングなどの有酸素運動を継続する。
体重管理
肥満や急激な体重増加を避け、適正体重を維持する。
睡眠
十分な睡眠を確保し、規則正しい生活を心がける。
飲酒・喫煙
過度の飲酒を避け、喫煙されている方は禁煙を検討する。
このような生活習慣を一つずつ見直していくことが、将来の健康につながります。
「自分の腸内環境」を知ることから始めてみませんか?
健康診断では血圧、血糖、コレステロールなどを確認できます。
一方で、普段の生活の中で「自分の腸内環境がどのような状態なのか」を知る機会はあまりありません。
Flora Scan®は、自宅で採便して郵送することで、自分の腸内フローラを知ることができる検査です。
検査結果を「良い・悪い」と単純に判断するのではなく、
「自分の食生活や生活習慣をこれからどう改善していくか」
を考えるきっかけとして活用していただくことをおすすめします。
さんぜんクリニックでは、消化器・内視鏡を専門とするクリニックとして、腸の健康を守るための検査・診療にも取り組んでいます。
大腸がんを予防するための大腸内視鏡検査。
毎日の健康づくりを考えるための腸内フローラ検査。
それぞれの検査の役割を理解し、定期的な健康管理に役立てていきましょう。
Flora Scan®(フローラスキャン)について
※Flora Scan®は疾患の診断や大腸がんの早期発見を目的とした検査ではありません。検査結果は腸内フローラと疾患との関連性を参考にしたものであり、疾患の有無や将来の発症を直接判断するものではありません。気になる症状がある場合や、便潜血検査が陽性となった場合などは、医師にご相談ください。
執筆・監修
さんぜんクリニック 院長 小林 三善 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医 日本内科学会総合内科専門医